永久歯は上下合わせると28本、親知らず4本すべて合わせると32本あります
ただ永久歯が何かの原因で作られず欠損してします事があります
これを永久歯先天性欠如と言います
1歯から数歯に見られる事があり、日本小児歯科学会によればこのような子が約10人に1人の割合でいると言われています
乳歯と一部の永久歯は、お母さんのお腹の中にいるときに作られます
歯のもととなる歯胚(しはい)が作られるのは生まれる前の胎生7週ころで、4か月ごろから歯が硬くなります
先天性欠如歯は何らかの原因で歯胚が作られないことで起こり、乳歯にも永久歯にもみられます
遺伝や全身疾患、薬の副作用など影響していると考えられていますが、はっきりとした原因はよくわかっていません
歯の種類別では、下顎第2小臼歯(前から5番目)と下顎側切歯(前から2番目)の欠如が多く、次いで上顎第2小臼歯(前から5番目)、上顎側切歯(前から2番目)の順に見られます
歯の先天性欠如の場合、必ずしも永久歯の本数が足りなくなる訳ではないので、レントゲンで永久歯の本数を確認し、ほとんどの場合経過観察になります
永久歯が先天的に欠如していると、その生えるべき場所の乳歯が抜けずに残ったままになりますが、乳歯はエナメル質や象牙質が薄く、歯根も短いので、多くの場合20歳前後で抜けてしまいます
乳歯が抜けてしまった永久歯の先天性欠如部分を放置すると、歯並びや噛み合わせが崩れる恐れがあるため、治療が必要となります
まずは歯並びや噛み合わせに問題が起きないよう、残った乳歯を出来るだけ長持ちさせ、永久歯の代わりの歯として使うことを優先します