子どもは親の喫煙の影響を多く受けることをご存知ですか?
親が吸ったタバコの煙を吸い込む、いわゆる【受動喫煙】は子供にさまざまな悪影響を与えます
受動喫煙による健康被害は深刻で、特に子どもは健康被害を受けやすいことがわかっています。
喫煙者が吸う煙よりも、吐き出す副流煙のほうに化学物質は多く含まれています
例えばアンモニアは約50倍、一酸化炭素は約5倍、ニコチンも約3倍です
親がタバコを10本吸うと、子供は1本吸ったことになるそうです
部屋の外で吸っているから、換気扇の下で吸っているから大丈夫と思っている方も多いかと思いますが、下の図のようにタバコの煙(副流煙)は子供に届き、体に大きな影響を与えます
左図はタバコを吸わない親子の図です
歯茎はピンク色をしており、健康な状態です
タバコを吸っている親(右図)はニコチンの影響で歯茎が黒ずんでいます
子どもは喫煙していませんが、副流煙の中のニコチンが体内に入り、子供の歯茎も親と同じく黒くなってしまっています
家族に喫煙者がいる子供は、家族に喫煙者がいない子供に比べて虫歯になる割合が1.46倍高いという結果がでました
さらに家族が子供の前でタバコを吸う環境であった場合は2.14倍も虫歯になる子が多いことが分かりました
受動喫煙によって唾液の成分が変化し、歯垢が溜まりやすくなって虫歯の原因菌が集まりやすい状態になるため、虫歯になる可能性が高くなります
タバコだけが虫歯の原因ではありませんが、このデータで分かるようにタバコとお子さんの虫歯は少なからず関係があります
・ 乳幼児突然死症候群(SIDS)
健康上の問題のない乳幼児が、なんの前ぶれもなく、突然死してしまうことで、その原因がわからないものを乳幼児突然死症候群といいます
妊娠中、出産後に母親が喫煙する場合、 父母ともに喫煙習慣がある場合に発症するリスクが高くなるということがわかっています
・急性気管支喘息、喘息、肺炎
気道(空気の通り道)の感染を防ぐ役割をするで気管・気管支粘膜の運動が妨げられ、異物が外に運び出されなくなるために起きる
・慢性副鼻腔炎(蓄膿症)、扁桃肥大、中耳炎
鼻や耳の線毛運動(悪いものを外に出す)機能が低下するため異物が外に運び出されなくなるために起きる
・発達障害
・知能の低下
・身長の伸びが悪くなる
・成人になった時の発がん率が高くなる