結論から申し上げますと、
しっかりとケアできる状態の親知らずであれば抜かなくても良い
というのが私の考え方です。
まっすぐ生えていて、清掃もある程度できる親知らずであれば、残しておくメリットは多いと考えています。
逆に
・親知らず周りに汚れが溜り、不潔になっている場合(歯ブラシが届かないなど)
・親知らずがあるおかげで、手前の歯が虫歯になっている、なりそうな場合
・親知らず周りの歯茎のポケット(溝)が深くなっている場合
・腫れや痛みを繰り返す場合
などは親知らずの抜歯も検討した方がいいですよ、と患者様にご説明しています。
①のようにまっすぐ生えている場合で清掃がしっかり出来て、手前の歯も虫歯になっていないのなら抜歯しなくても良いと思います
②のように骨の中に完全に埋まっているものも経過観察でよいでしょう
問題は③、④です・・・
歯の頭の1部分でもお口の中に出ている場合は虫歯や炎症を起こす確率がグンと高くなります。
親知らずと手前の歯の間に汚れが溜り、虫歯になったり、ポケットの中で炎症を起こして歯茎が腫れたり痛みが出たりします。
手前の歯が虫歯になってしまった場合は、親知らずを抜いてから手前の虫歯の治療をすることがほとんどです。
虫歯の進行度合いによっては、手前の歯も抜歯になるケースもありますので、診断には注意が必要です。
また上の歯はほっぺた側に位置がずれて生えてくることがあり、頬や下の歯茎に当たって痛みを引き起こしている場合にも抜歯の対象となります。
親知らずは上のようなお口の中の全体の写真を撮影することで生え方や本数を確認することができます
どうしても抜きたくない方は、どうしたらケアができるか、担当医に聞いてみましょう
ちなみに私は4本抜きましたので、抜歯の体験談を聞きたい方は是非(^^)