小さな虫歯は、エナメル質という歯の浅い部分(痛みを感じない層)が溶け始めた状態で症状は通常ありません。
この場合は通常麻酔を使わずに、虫歯の部分だけ取り、白いプラスチックの詰め物をすることで1回で治療を完了することができます。
☆ごくわずかな穴で、虫歯のリスクが低い方の場合は積極的に治療せずに、歯ブラシや
フッ素を用い進行予防を行う場合もあります。
虫歯が進行し第2層目(象牙質)まで達すると、冷たい物がしみるようになります。
この層は神経から痛みを感じる繊維が通っているため、治療には麻酔が必要です。
比較的小さめの虫歯は、白いプラスチックの詰め物で1度で治療が完了します。
大きめの虫歯や、奥歯などの噛み合せの強い歯の場合は、削った後に型取りをして金属を詰める必要があります。この場合は治療完了までに2回かかります。
☆症状が強く神経に近い虫歯は、神経を保護する薬を置き、症状が落ち着くのを待つ場合があります。
症状が良くならず、痛みが続く場合は神経を抜くこともあります。
虫歯が進行し神経まで達すると、冷たい物に加えて熱い物もしみるようになります。
しみが強く、痛みの持続時間が長くなったり、何もしなくてもズキズキ痛む場合は麻酔をして神経を取り除かなければ痛みはおさまりません。歯の状態によりますが、神経を抜く治療は2~3回かかります。
ズキズキ痛みがある状態がしばらく続くと、神経が完全に死んでしまいぱたっと痛みが消える時期がきます。
痛みが無いからといって治療せずに放置してしまうと、神経が腐り、歯の根の先に膿がたまってしまいます。この場合は根の先の膿を除去するのに4~5回と治療回数・時間が長くなります。
( 詳しい神経の治療はこちら)
虫歯を放置すると歯の頭の部分がほんど無くなり、根っこだけの状態になります。こうなると神経が死んでしまっていることが多いため痛みを感じません。
根の中まで虫歯が広がっていない場合は、歯の根に土台を入れて「さし歯」にすることが出来ますが、根の先に膿の袋があるために根の治療が必要になります。
しかし、根の中まで虫歯が広がっていたり、根の先の膿の袋が非常に大きくなっている
場合は抜歯をしなくてはなりません。