子どもの指しゃぶりは多くの場合外遊びをする4~5歳頃までにはだんだんと減っていき、自然となくなります
成長しても指しゃぶりが治らない(回数が減らない)場合は歯の健全な発育に影響することが多く、注意が必要です
指しゃぶりをすると歯やあごに強い力が加わります
毎日複数回、毎回数十分ずつ、とくに睡眠時には数時間連続して指しゃぶりをしていることが多く、トータルで加わる力はとても大きなものになります
口や顔に大きな成長変化がみられる5歳過ぎまで、指しゃぶりの力が加わり続けると歯並びやあごの変形につながります
また、指しゃぶりでお口の形態が変化してしまうと、呼吸、発音、噛む、飲み込むなどのお口の働きも正常に機能しなくなってしまうことが多いのです
しゃぶっている指で上の前歯を持続的に押すことにより、出っ歯になる
指しゃぶりをやめると改善することがあります
開咬とは上下の歯を噛みあわせた時に、前歯の間に隙間が出来て、奥歯で噛むことが出来ない状態をいいます
指しゃぶりの時に上下の前歯で指を噛んでいるために隙間ができるようになる
交叉咬合とは上下の奥歯が横にずれて、前歯の中心が合わないことをいいます
指を吸うと、頬の力で奥歯が内側におされ、上の歯列の幅が狭まります。それによって下の歯列との大きさのバランスが崩れ、噛んだときに前歯の中心が合わなくなります
まだ乳歯しか生えていない3歳くらいまでの指しゃぶりであれば永久歯の歯並びには影響しません。
5歳を過ぎても止められていないとあごの骨格に影響してしまうことがあり、永久歯に生え変わるときにも同じように歯並びが悪くなってしまうことがあります。
大人の言うことをある程度理解してくれる3歳頃から少しずつ止めるよう働きかけを始めましょう。
4歳半~5歳までに指しゃぶりをやめられれば,乳歯の歯並びが悪くなっていても、永久歯の歯並びは正常に戻る可能性があります。
指しゃぶりは,永久前歯の生え替わりまで持ち越さない方が良いでしょう。